開運!南無妙法蓮華経!信解品 第四(ひらがな付)

南無妙法蓮華経

妙法蓮華経みょうほうれんげきょう 信解品しんげほん 第四だいし

爾時にじ 慧命須菩提えみょうしゅぼだい 摩訶迦栴延まかかせんねん 摩訶迦葉まかかしょう 摩訶目鍵連まかもっけんれん 従佛所聞じゅうぶっしょもん 未曽有法みぞうほう 世尊せそん 授舎利弗じゅしゃりほつ 阿耨多羅三貘三菩提記あのくたらさんみゃくさんぼだい 發希有心ほっけうしん 歓喜踊躍かんぎゆやく 卽従座起そくじゅうざき 整衣服しょうえぷく 徧袒右肩へんだんうけん 右膝箸地うしっちゃくじ 一心合掌いっしんがっしょう 曲躬恭敬こくぐうくぎょう 瞻仰尊顔せんごうそうげん 而白佛言にびゃくぶつごん 我等居僧之首がとうこぞうししゅ 年竝朽邁ねんぴょうくまい 自謂已得涅槃じいいとくねはん 無所堪任むしょかんにん 不復進求ふぶしんぐ 阿耨多羅三貘三菩提あのくたらさんみゃくさんぼだい 世尊せそん 往昔説法既久おうしゃくせっぽうきく 我時在座がじざいざ 身體疲懈しんたいひけ 但念空たんねんくう 無相無作むそうむさ 於菩薩法おぼさっぽう 遊戯神通ゆけじんづう 浄佛國土じょうぶつこくど 成就衆生じょうじゅしゅじょう 心不喜樂しんぶきぎょう 所以者何しょいしゃが 世尊令我等せそんりょうがとう 出於三界しゅっとさんがい 得涅槃證とくねはんしょう 又今我等 うこんがとう年已朽邁ねんにくまい 於佛教化菩薩おぶっきょうけぼさつ 阿耨多羅三藐三菩提あのくたらさんみゃくさんぼだい 不生一念ふしょういちねん 好樂之心こんぎょうししん 我等今於佛前がとうこんのぶつぜん 聞授聲聞もんじゅしょうもん 阿耨多羅三藐三菩提記あのくたらさんみゃくさんぼだいき 心甚歓喜しんじんかんぎ 得未曽有とくみぞうう 不謂於今ふいおこん 忽然得聞こつねんとくもん 希有之法けうしほう 深自慶幸じんじきょうこう 無量珍寶むりょうちんぽう 不求自得ふぐじとく 世尊せそん 我等今者がとうこんじゃ 樂説譬喩ぎょうせつひゆ 以明斯義いみょうしぎ 譬若有人ひにゃくうにん 年既幼稚ねんきようち 捨父逃逝しゃぶじょうぜい 久住佗國くじゅうたこく 或十二十わくじゅうにじゅう 至五十歳しごじゅっさい 年既長大ねんきちょうだい 加復窮困かぶぐうこん 馳騁四方ちちょうしほう 以求衣食いぐえじき 漸漸遊行ぜんぜんゆぎょう 遇向本國ぐこうほんごく 其父先来ごぶせんらい 求子不得ぐしふとく 中止一城ちゅうしいちじょう 其家大富ごけだいふ 財寶無量ざいほうむりょう 金銀こんごん 瑠璃るり 珊瑚さんご 琥珀こはく 頗黎はり 珠等しゅとう 其諸倉庫ごしゅそうこ 悉皆盈溢しっかいよういつ 多有僮僕たうどうぼく 臣佐吏民じんさりみん 象馬車乗ぞうめしゃじょう 牛羊無數ごようむしゅ 出入息利すいにゅうそくり 乃徧佗國ないへんたこく 商估賈客しょうここかく 亦甚衆多やくじんしゅた 時貧窮子じびんぐうじ 遊諸聚楽ゆしょじゅらく 経歴國邑きょうりゃくこくおう 遂到其父すいとうごぶ 所止之城しょししじょう 父毎念子ぶまいねんし 與子離別よしりべつ 五十餘年ごじゅうよねん 而未曽向人にみぞうこうにん 説如此事せつにょしじ 但自思惟たんじしゆい 心懐悔恨しんねけこん 自念老朽じねんろうく 多有財物たうざいもつ 金銀珍寶こんごんちんぽう 倉庫盈溢そうこよういつ 無有子息むうしそく 一旦終沒いったんじゅうもつ 財物散失ざいもつさんしつ 無所委付むしょいふ 是以慇懃ぜいおんごん 毎憶其子まいおくごし 復作是念ぶさぜねん 我若得子がにゃくとくし 委付財物いふざいもつ 坦然快樂たんねんけらく 無復憂慮むぶうりょ 世尊せそん 爾時窮子にじぐうじ 傭賃展轉ゆうにんてんでん 遇到父舎ぐとうぶしゃ 住立門側じゅうりゅうもんそく 遙見其父ようけんごぶ 踞師子牀こししじょう 寶机承足ほうきじょうそく 諸婆羅門しょばらもん 刹利居士せつりこじ 皆恭敬圍繞かいくきょういにょう 以眞珠珞いしんじゅようらく 價直千萬けじきせんまん 荘厳其身しょうごんごしん 吏民僮僕りみんどうぼく 手執しゅしょう 白佛びゃくほつ 侍立左右じりゅうさう 覆以寶帳ふいほうちょう 垂諸華旛すいしょけばん 香水灑地こうすいしゃじ 散衆名華さんしゅみょうけ 羅列寶物られつほうもつ 出内取與すいぬいしゅよ 有如是等うにょぜとう 種種嚴飾しゅじゅごんじき 威徳特尊いとくどくそん 窮子見父ぐうじけんぶ 有大力勢うだいりきせい 即懷恐怖そくえくふ 悔来至此けらいしし 竊作是念せっさぜねん 此或是王しわくぜおう 或是王等わくぜおうとう 非我傭力ひがゆうりき 得物之處とくもつししょ 不如往至貧ふにょおうしびんり 肆力有地しりきうじ 衣食易得えじきいとく 若久住此にゃくじゅうし 或見逼迫わっけんひっぱく 強使我作ごうしがさ 作是念已さぜねんに 疾走而去しっそうにこ 時富長者じふちょうじゃ 於師子座おししざ 見子便識けんしべんしき 心大歓喜しんだいかんぎ 即作是念そくさぜねん 我財物庫藏がざいもつこぞう 今有所付こんぬしょふ 我常思念此子がじょうしねんしし 無由見之むゆけんし 而忽自来にこつじらい 甚適我願じんしゃくががん 我雖年朽がすいねんく 猶故貧惜ゆことんじゃく 即遣傍人そっけんぼうにん 急追將還きゅうついしょうげん 爾時使者にじししゃ 疾走往促しっそうおうしゃく 窮子驚愕ぐうじきょうがく 稱怨大喚しょうおんだいかん 我不相犯がふそうぼん 何為見促がいけんしゃく 使者ししゃ 執之愈急しっしゆきゅう 強牽將還ごうげんしょうげん 于時窮子うじぐうじ 自念無罪じねんむざい 而被囚執にひじゅしゅう 此必定死しひつじょうし 轉更惶怖てんきょうおうふ 悶絶躃地もんぜつびゃくじ 父遙見之ぶようけんし 而語使言にごしごん 不須此人ふしゅしにん 勿強將来もつごうしょうらい 以冷水灑面いりょうすいしゃめん 令得醒悟りょうとくしょうご 莫復與語まくぶよご 所以者何しょいしゃが 父知其子ぶちごし 志意下劣しいげれつ 自知豪貴じちごうき 為子所難いししょなん 審知是子しんちぜし 而以方便にほうべん 不語佗人ふごたにん 云是我子うんぜがし 使者語之ししゃごし 我今放汝がこんほうにょ 隨意所趣ずいいしょしゅ 窮子歓喜ぐうじかんぎ 得未曽有とくみぞうう 従地而起じゅうじにき 往至貧里おうしびんり 以求衣食いぐえじき 爾時長者にじちょうじゃ 將欲誘引其子しょうよくゆいんごし 而設方便にせつほうべん 密遣二人みっけんににん 形色憔悴無威徳者ぎょうしきしょうすいむいとくしゃ 汝可詣彼にょかけいひ 徐語窮子じょごぐうじ 此有作處しうさしょ 倍與汝直ばいよにょじき 窮子若許ぐうじにゃっこ 將来使作しょうらいしさ 若言欲何所作にゃくごんよくがしょさ 便可語之べんかごし 雇汝除糞こにょじょふん 我等二人じにしにん 亦共汝作やくぐにょさ 時二使人じにしにん 即求窮子きいとくし 既已得之きいとくし 具陳上事ぐじんじょうじ 爾時窮子にじぐうじ 先取其價せんしゅごけ 尋與除糞じんにょじょふん 其父見子ごぶけんし 愍而怪之みんにけし 又以佗日ういたにち 於窻牗中おそうゆちゅう 遙見子身ようけんししん 羸痩憔悴るいしゅしょうすい 糞土塵坌ふんどじんぼん 汗穢不浄わえふじょう 即脱瓔珞そくだつようらく 細輭上服さいなんじょうぶく 嚴飾之具ごんじきしぐ 更箸麁弊きょうじゃくそへい 垢膩之衣くにしえ 塵土坌身じんどぼんしん 右手執持うしゅしゅうじ 除糞之器じょふんしき 状有所畏じょううしょい 語諸作人ごしょさにん 汝等勤作にょとうごんさ 勿得懐息もっとくけそく 以方便故いほうべんこ 得近其子とくごんごし 後復告言ごぶごうごん 咄男子たつなんし 汝常此作にょじょうしさ 勿復餘去もつぶよこ 當加汝價とうかにょけ 諸有所須しょうしょしゅ 瓫器米麺ぼんきまいめん 盬酢之属えんそしぞく 莫自疑難まくじぎなん 亦有老弊使人やくうろうへいしにん 須社相給しゅしゃそうきゅう 好自安意こうじあんに 我如汝父がにょにょぶ 勿復憂慮もつぶうりょ 所以者何しょいしゃが 我年老大がねんろうだい 而汝小壮ににょしょうしょう 汝常作時にょじょうさじ 無有欺怠むうごだい 瞋恨怨言しんこんおんごん 都不見汝有此諸悪とふけんにょうししょあく 如餘作人にょよさにん 自今已後じこんいご 如所生子にょしょしょうし 即時長者そくじちょうじゃ 更與作字きょうよさじ 名之為児みょうしいに 爾時窮子にじぐうじ 雖欣此遇すいごんしぐ 猶故自謂ゆこじい 客作賤人かくさせんにん 由是之故ゆぜしこ 於二十年中おにじゅうねんちゅう 常令除糞じょうりょうじょふん 過是已後かぜいご 心相體信しんそうたいしん 入出無難にゅうしゅつむなん 然其所止ねんごしょし 猶在本處ゆいざいほんじょ 世尊せそん 爾時長者にじちょじゃ 有疾自知うしつじち 將死不久しょうしふく 語窮子言ごぐうじごん 我今多有がこんたう 金銀珍寶こんごんちんぽう 倉庫盈溢そうこよういつ 其中多少ごちゅうたしょう 所應取與しょおうしゅよ 汝悉知之にょしっち 我心如是がしんにょぜ 當體此意とうたいしい 所以者何しょいしゃが 今我與汝こんがよにょ 便為不異べんにふい 宜加用心ぎかゆうじん 無令漏失むりょうろしつ 爾時窮子にじぐうじ 即受教勅そくじゅきょうちょく 領知衆物りょうちしゅもつ 金銀珍寶こんごんちんぽう 及諸庫藏ぎゅっしょこぞう 而無悕取にむけしゅ 一餐之意いっさんしい 然其所止ねんごしょし 故在本處こざいほんじょ 下劣之心げれつししん 亦未能捨やくみのうしゃ 復経少時ぶきょうしょうじ 父知子意ぶちしい 漸已通泰ぜんにつうたい 成就大志じょうじゅだいし 自鄙先心じひせんしん 臨欲終時りんよくじゅうじ 而命其子にみょうごし 并會親族びょうえしんぞく 國王こくおう 大臣だいじん 刹利居士せつりこじ 皆悉已集かいしっちしゅう 即自宣言そくじせんごん 諸君當知しょくんとうち 此是我子しぜがし 我之所生がししょしょう 於某城中おむじょうちゅう 捨吾逃走しゃごじょうそう 伶榜辛苦りょうびょうしんく 五十餘年ごじゅうよねん 其本字某ごほんじむ 我名某甲がみょうむこう 昔在本城しゃくざいほんじょう 懷憂推覓えうすいみゃく 忽於此間こっとしけん 遇會得之ぐえとくし 此實我子しじつがし 我實其父がじつごぶ 今吾所有こんごしょう 一切財物いっさいざいもつ 皆是子有かいぜしう 先所出内せんしょすいぬい 是子所知ぜししょち 世尊せそん 是時窮子ぜじぐうじ 聞父此言もんぶしごん 即大歓喜そくだいかんぎ 得未曽有とくみぞうう 而作是念にさぜねん 我本無心がほんむしん 有所悕求うしょけぐ 今此寶藏こんしほうぞう 自然而至じねんにし 世尊せそん 大富長者だいふちょうじゃ 即是如来そくぜにょらい 我等皆似佛子がとうかいじぶっし 如来常設にょらいじょうせつ 我等為子がとういし 世尊我等せそんがとう 以三苦故いさんくこ 於生死中おしょうじちゅう 受諸熱悩じゅしょねつのう 迷惑無知めいわくむち 樂箸小法ぎょうじゃくしょうぽう 今日世尊こんにちせそん 令我等思惟りょうがとうしゆい 蠲除諸法けんじょしょほう 戲論之糞けろんしふん 我等於中がとうおちゅう 勤加精進ごんかしょうじん 得至涅槃とくしねはん 一日之價いちにちしけ 既得此已きとくしい 心大歓喜しんだいかんぎ 自以為足じいいそく 便自謂言べんじいこん 於佛法中おぶっぽうちゅう 勤精進故ごんしょうじんこ 所得弘多しょとくぐた 然世尊ねんせそん 先知我等せんちがとう 心箸弊欲しんじゃくへいよく 樂於小法ぎょうおしょうぼう 便見縦捨べんけんじゅうしゃ 不為分別ふいふんべつ 汝等當有にょとうとうう 如来知見にょらいちけん 寶藏之分ほうぞうしぶん 世尊せそん 以方便力いほうべんりき 説如来智慧せつにょらいちえ 我等従佛がとうじゅうぶつ 得涅槃とくねはん 一日之價いちにちしけ 以為大得いいだいとく 於此大乗おしだいじょう 無有志求むうしぐ 我等又因がとうういん 如来智慧にょらいちえ 為諸菩薩いしょぼさつ 開示演説かいじえんぜつ 而自於此にじおし 無有志願むうしがん 所以者何しょいしゃが 佛知我等ぶっちがとう 心樂小法しんぎょうしょうぽう 以方便力いほうべんりき 隨我等説ずいがとうせつ 而我等不知にがとうふち 眞是佛子しんぜぶっし 今我等こんがとう 方知ほうち 世尊せそん 於佛智慧おぶっちえ 無所恡惜むしょりんじゃく 所以者何しょいしやが 我等昔来がとうしゃくらい 眞是佛子しんぜぶっし 而但樂小法にたんぎょうしょうぽう 若我等有にゃくがとうう 樂大之心ぎょうだいししん 佛則為我ぶっそくいが 説大乗法せつだいじょうほう 今此経中こんしきょうちゅう 唯説一乗ゆいせついちじょう 而昔於菩薩前にしゃくおぼさつぜん 毀訾聲聞きししょうもん 樂小法者ぎょうしょうぼうしゃ 然佛實以ねんぶつじっち 大乗教化だいじょうきょうけ 是故我等ぜこがとう 説本無心せっぽんむしん 有所悕求うしょけぐ 今法王大寶こんぽうおうだいほう 自然而至じねんにし 如佛子所應得者にょぶっししょおうとくしゃ 皆已得之かいいとくし 爾時摩訶迦葉にじまかかしょう 欲重宣此義よくじゅうせんしぎ 而説偈言にせつげごん

我等今日がとうこんにち 聞佛音教もんぶつとんきょう 歓喜踊躍かんぎゆやく 得未曽有とくみぞうう 佛説声聞ぶっせつしょうもん 當得作佛とうとくさぶつ 無上寶聚むじょうほうじゅ 不求自得ふぐじとく 譬如童子ひにょどうじ 幼稚無識ようちむしき 捨父逃逝しゃぶじょうぜい 遠到佗土おんとうたど 周流諸國しゅるしょこく 五十餘年ごじゅうよねん 其憂念ごぶうねん 四方推求しほうすいぐ 求之既疲ぐしきひ 頓止一城とんしいちじょう 造立舎宅ぞうりゅうしゃたく 五欲自娯ごよくじご 其家巨富ごけこふ 多諸金銀たしょこんごん 硨磲碼碯しゃこめのう 眞珠樓瑠璃しんじゅるり 象馬牛羊ぞうめごよう 輦輿車乗れんにょしゃじょう 田業僮僕でんごうどうぼく 人民衆多にんみんしゅた 出入息利すいにゅうそくり 乃徧佗國ないへんたこく 商估賈人しょうここにん 無處不有むしょふう 千萬億衆せんまんのくしゅ 圍繞恭敬いにょうくぎょう 常為王者じょういおうしゃ 之所愛念ししょあいねん 群臣豪族ぐんじんごうぞく 皆共宗重かいぐしゅうじゅう 以諸縁故いしょえんこ 往来者衆おうらいしゃしゅ 豪富如是ごうふにょぜ 有大力勢うだいりきせい 而年朽邁にねんくまい 益憂念子やくうねんし 夙夜惟念しゃくやゆいねん 死時將至しじしょうし 癡子捨我ちししゃが 五十餘年ごじゅうよねん 庫藏諸物こぞうしょもつ 當如之何とうにょしが 爾時窮子にじぐうじ 求索衣食ぐしゃくえじき 従邑至邑じゅうおうしおう 従國至邑じゅうこくしこく 従國至國じゅうこくしこく 或有所得わくうしょとく 或無所得わくむしょとく 飢餓羸痩けがるいしゅ 體生瘡癬たいしょうそうせん 漸次経歴ぜんじきょうりゃく 到父住城とうぶじゅうじょう 傭賃展轉ゆうにんてんてん 遂至父舎すいしぶしゃ 爾時長者にじちょうじゃ 於其門内おごもんない 旋大寶帳せだいほうちょう 處師子座しょししざ 眷属圍繞けんぞくいにょう 諸人侍衛しょにんじえ 或有計算わくうけいさん 金銀寶物こんごんほうもつ 出内財産すいぬいざいせん 注記券疏ちゅうきけんじょ 窮子見父ぐうじけんぶ 豪貴尊嚴ごうきそんごん 謂是國王いぜこくおう 若是王等にゃくぜおうどう 驚怖自怪きょうふじけ 何故至此がこしし 覆自念言ふじねんごん 我若久住がにゃっくじゅう 或見逼迫わっけんひっぱく 強驅使作ごうくしさ 思惟是已しゆいぜい 馳走而去ちそうにこ 借問貧里しゃもんびんり 欲往傭作よくおうゆうさ 長者是時ちょうじゃぜじ 在師子座ざいししざ 遙見其子ようけんごじ 黙而識之もくにしきし 即勅使者そくちょくししゃ 追捉將来ついしゃくしょうらい 窮子驚喚ぐうじきょうかん 迷悶躃地めいもんびゃくじ 是人執我ぜにんしゅうが 必當見殺ひっとうけんせつ 何用衣食がゆうえじき 使我至此しがしし 長者知子ちょうじゃちし 愚癡挟劣ぐちきょうれつ 不信我言ふしんかごん 不信是父ふしんせぶ 即以方便そくいほうべん 更遣餘人きょうけんよにん 眇目矬陋みょうもくざる 無威徳者むいとくしゃ 汝可語之にょかごし 云當相雇うんとうそうこ 除諸糞穢じょしょふんね 浄諸房舎じょうしょぼうじゃ 長者於牗ちょうじゃおゆ 常見其子じょうけんごし 念子愚劣ねんしぐれつ 樂為鄙事ぎょういひじ 於是長者おぜちょうじゃ 箸弊垢衣じゃくへいくえ 執除糞器しつじょふんき 往到子所おうとうししょ 方便附近ほうべんふごん 語令勤作ごりょうごんさ 既益汝價きやくにょけ 并塗足油びょうづそくゆ 飲食充足おんじきじうそく 薦席厚暖せんじゃっこうなん 如是苦言にょぜくごん 汝當勤作にょとうごんさ 又以輭語ういなんご 若如我子にゃくにょがし 長者有智ようじゃうち 漸令入出ぜんりょうにゅっしゅつ 経二十年きょうにじゅうねん 執作家事しっさけじ 示其金銀じごこんごん 眞珠頗黎しんじゅはり 諸物出入しょもつすいにゅう 皆使令知かいしりょうち 猶處門外ゆしょもんげ 止宿草庵ししゃくそうあん 自念貧事じねんびんじ 我無此物がむしもつ 父知子心ぶちししん 漸已曠大ぜんにこうだい 欲與財物よくよざいもつ 即聚親族そくじゅしんぞく 國王大臣こくおうだいじん 刹利居士せつりこじ 於此大衆おしだいしゅ 説是我子せつぜがし 捨我佗行しゃがたぎょう 経五十歳きょうごじゅっさい 自見子来じけんしらい 已二十年いにじゅうねん 昔於某城しゃくおむじょう 而失是子にしつぜし 周行求索しゅぎょうぐしゃく 遂来至此すいらいしし 凡我所有ぼんがしょう 舎宅人民しゃたくにんみん 悉以付之しっちふし 恣其所用しごしょゆう 子念昔貧しねんしゃくびん 志意下劣しいげれつ 今於父所こんのぶしょ 大獲珍寶だいぎゃくちんぽう 并及舎宅びょうぎゅうしゃたく 一切財物いっさいざいもつ 甚大歓喜じんだいかんぎ 得未曽有とくみぞうう 佛亦如是ぶっちゃくにょぜ 知我樂小ちがぎょうしょう 未曽説言みぞうせつごん 汝等作佛にょとうさぶつ 而説我等にせつがとう 得諸無漏とくしょむろ 成就小乗じょうじゅしょうじょう 声聞弟子しょうもんでし 佛勅我等ぶっちょくがとう 説最上道せっさいじょうどう 修習此者しゅしょうししゃ 當得成仏とうとくじょうぶつ 我承佛教がじょうぶっきょう 為大菩薩いだいぼさつ 以諸因縁いしょいんねん 種種譬諭しゅじゅひゆ 若干言辭にゃっかんごんじ 説無上道せつむじょうどう 諸佛子等しょぶっしとう 従我聞法じゅうがもんぽう 日夜思惟にちやしゆい 精勤修習しょうごんしゅしゅう 是時諸佛ぜじしょぶつ 即授其記そくじゅごき 汝於来世にょおらいせ 當得作佛とうとくさぶつ 一切諸佛いっさいしょぶつ 秘蔵之法ひぞうしほう 但為菩薩たんにぼさつ 演其實事えんごじつじ 而不為我にふいが 説斯眞要せっししんよう 如彼窮子にょひぐうじ 得近其父とくごんごぶ 雖知諸物すいちしょもつ 心不悕取しんぷけしゅ 我等雖説がとうすいせつ 佛法寶藏ぶっぽうほうぞう 自無志願じむしがん 亦復如是やくぶにょぜ 我等内滅がとうないめつ 自謂為足じむしがん 唯了此事ゆいりょうしじ 更無餘事きょうむよじ 我等若聞がとうにゃくもん 浄佛國土じょうぶっこくど 教化衆生きょうけしょじょう 都無欣樂とむごんぎょう 所以者何しょいしゃが 一切諸法いっさいしょほう 皆悉空寂かいしっくうじゃく 無生無滅むしょうむめつ 無大無小むだいむしょう 無漏無為むろむい 如是思惟にょぜしゆい 不生喜樂ふしょうきぎょう 我等長夜がとうじょうや 於佛智慧おぶっちえ 無貧無箸むとんむじゃく 無復志願むぶしがん 而自於法にじおほう 謂是究竟いぜくきょう 我等長夜がとうじょうや 修習空法しゅしゅうくうぼう 得脱三界とくだっさんがい 苦悩之患くのうしげん 住最後身じゅうさいごしん 有餘涅槃うよねはん 佛所教化ぶっしょきょうけ 得道不虚とくどうふこ 則為已得そくいいとく 報佛之恩ほうぶっしおん 我等雖為がとうすいい 諸佛子等しょぶっしとう 説菩薩法しょぼさっぽう 以求佛道いぐぶつどう 而於是法におぜほう 永無願樂ようむがんぎょう 導師見捨どうしけんしゃ 観我心故がんがしんこ 初不勧進しょふかんじん 説有實利せっつじつり 如富長者にょふちょうしゃ 知子志劣ちししれつ 以方便力いほうべんりき 柔伏其心にゅうぷくごしん 然後乃付ねんごないふ 一切財寶いっさいざいほう 佛亦如是ぶっちゃくにょぜ 現希有事げんけうじ 知樂小者ちぎょうしょうしゃ 以方便力いほうべんりき 調伏其心じょうぶくごしん 乃教大智ないきょうだいち 我等今日がとうこんにち 得未曽有とくみぞうう 非先所望ひせんしょもう 而今自得にこんじとく 如彼究子にょひぐうじ 得無量寶とくむりょうほう 世尊我今せそんがこん 得道得果とくどうとくか 於無漏法おむろほう 得清浄眼とくしょうじょうげん 我等長夜がとうじょうや 持佛浄戒じぶつじょうかい 始於今日しおこんにち 得其果報とくごかほう 法王法中ほうおうほうちゅう 久修梵行くしゅぼんぎょう 今得無漏こんとくむろ 無上大果むじょうだいか 我等今者がとうこんじゃ 眞是聲聞しんぜしょうもん 以佛道聲いぶつどうしょう 令一切聞りょういっさいもん 我等今者がとうこんじゃ 眞阿羅漢しんあらかん 於諸世間おしょせけん 天人魔凡てんにんまぼん 普於其中ふおごちゅう 應受供養おうじゅくよう 世尊大恩せそんだいおん 以希有事いけうじ 隣愍教化れんみんきょうけ 利益我等りやくがとう 無量億劫むりょうおっこう 誰能報者すいのうほうしゃ 手足供給しゅそっきゅきゅう 頭頂禮敬づちょうらいきょう 一切供養いっさいくよう 皆不能報かいふのうほう 若以頂戴にゃくいちょうだい 両肩荷負りょうけんがぶ 於恒沙劫おごうじゃっこう 盡心恭敬じんしんくぎょう 又以美饍ういみぜん 無量寶衣むりょうほうえ 及諸臥具ぎゅっしょがぐ 種種湯藥しゅじゅとうやく 牛頭栴檀ごづせんだん 及諸珍寶ぎゅっしょちんぽう 以起塔廟いきとうみょう 寶衣布地ほうえふじ 如斯等事にょしとうじ 以用供養いようくよう 於恒沙劫おごうじゃっこう 亦不能報やくふのうほう 諸佛希有しょぶつけう 無量無邊むりょうむへん 不可思議ふかしぎ 大神通力 だいじんづうりき無漏無為むろむい 諸法之王しょほうしおう 能為下劣のういげれつ 忍ヌ斯事にんぬしじ 取相凡夫しゅそうぼんぷ 隨宜為説ずいぎいせつ 諸佛於法しょぶつおほう 得最自在とくさいじざい 知諸衆生ちしょしゅじょう 種種欲樂しゅじゅよくぎょう 及其志力ぎゅうごしりき 隨所堪任ずいしょかんにん 以無量諭いむりょうゆ 而為説法にいせっぽう 隨諸衆生ずいしょしゅじょう 宿世善根しゅくせぜんごん 又知成熟うちじょうじゅく 未成熟者みじょうじゃくしゃ 種種籌量しゅじゅちょうりょう 分別知已ふんべつちい 於一乗道おいじょうどう 隨宜説三ずいぎせっさん 妙法蓮華経巻第二みょうほうれんげきょうかんだいに

 

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